クイズゲームとアーケードクリアラーという存在
どんな形でもクリアすることは覚悟の証明だと思う
アーケードゲームって、ワンコインクリアが当然だとか、ハイスコアを出すのが
目的だとか、全1がどうこうってはなしになりがちだよね。
でもさ、そういう最高峰をめざすことがすべてでもないと思ってるんだ。
上達をよろこぶ、過程を楽しむって遊び方だってあるし、許されて当然だと思う。
たとえば、先日ジャンク品を組み合わせて2つほどゲーム基板を直したんだけど、
ひとつは幽遊白書、もうひとつは画像のすくすく犬福2っていうクイズゲームでね。
幽遊白書はラスボスの戸愚呂(弟)が猛烈に強くって、こいつをやっつけるために
1人用で遊ぶのが結構おもしろいゲームなんだ。格ゲーなのに1人用だぜ。
あえて対戦台にせずに稼働させてるんだよね。乱入されると困るだろうからさ。
脱線したけど、すくすく犬福2だね。こちらはそこまで酷いクイズゲームって
わけじゃないんだけど、やっぱりクイズゲーは「飲む」んだよね。
クレジットが湯水の如く飲まれる。見ていてしのびないんだけど、
考えてみれば、自分もこの手のゲームは意地でもエンディングを見るぞ!
って遊んでた記憶があるんだ。不思議な魅力がある。
この不思議な魅力ってのはゲームやキャラデザインもそうなんだろうけど、
自分でなんの価値もないことに価値を見出す感性?みたいなのが
刺激されるからなんだろうと考えていてね。
クイズゲームはクレジットをグビグビ飲む。危険極まりないゲームだ。
でもそれを「絶対にクリアするまで帰らねえぞ!」
「クリアできたらカッコいい!ひとつ成長できる気がする!」
って自分で魅力を見出しちゃうんだな。
事実、カッコいいよ。バカだもの。
そんなバカをやれることが、一種の羨望の対象だよね。
冷静に見たらおかしなことなんだけど、良識だなんだでがんじがらめに
なりがちな現代で、20年以上前のクイズを全力で解きにいく。
人様に迷惑をかけないバカは、やっぱり最高だ。
意味がないとか、頭がどうかしているっていうのは簡単だけど、
こうしてガッツを見せられる人ってそうはいないでしょ。
殿様の野望2を無理やりクリアしたときには4000円消し飛んでたとかさ。
こんな簡単に度量のデカさ、気迫のスゴさを見せられる機会もないよ。
普通の人ができないことをやる、それがクイズゲーのクリアラーかもしんない。
で、どうしてそんなバカをやるのかってのも考えた。
これは自分自身がどうかって考えただけだから、みんなは違うかもしれないんだけど、
危険なクイズゲーに挑み、飲まれることで、なんつーか救われている気がするんだな。
スピリチュアルな話じゃなくってね。
我慢して、鬱屈していた部分を爆発させられるというか。
「いま、バカをやっているぞ! オレは!!」って実感があって、
クリアすることで小さな報酬もあって。
解放されたような晴れやかな気分になるんだよ。
これがクセになっちゃうんだな。
稼働当日にコンティニューしまくりで強引にクリアした人が2人もいて、
自分も感化されて夜中にこっそりクリアして。
いろいろ思い出したんだ。
クイズゲーって、寄付とか喜捨って感じがする。
ま〜たスピリチュアルな話題っぽくなるけど勘弁な。
寄付ってさ、いいことをしている感じを買ってると思ってるんだ。
自分が特別不純なのかもしれないけれど、
お金を出して、いいことをした事実を買ってしあわせ。
寄付を受けたほうは助かってしあわせ。
フツーのサービスを交換する商取引だと思っててさ。
だから、寄付する側が偉いわけでも、
受けた側がことさら低姿勢でいる必要もなかろうと。
クイズゲーをクリアするっていうことは、ゲーム性や知性の比べあいって
要素意外にも、しあわせを買ってるんだと思う。
特に犬福シリーズはゲームとしてもおもしろくって、絶妙にかわいいし、
すごく楽しい要素にあふれていると思うんだよね。
ま、こんなカチコチな議論なんて脇に置いて、
「こんな問題わかるわけねーだろ!」「ああ、クソゲーだなぁ!!」
っていいながら遊ぶのが一番だろうけどな〜。
すくすく犬福2ハイスコアのはなし
オヤカタのクリアは計算に入れないとして、いまのところ、
すくすく犬福2の最少クレジットクリアは27になってるよ(2020年10月1日現在)。
ハイスコアは117526だよ。だよっていうか、にょ、かな。
だにょっていったらブロッコリー方面だからな。わかんなくていいからね。
こいつを超えられるって人は、ぜひ挑戦して欲しいし、
超えられなくても、問題の傾向やミニゲームを仕上げて、
コンティニュー数を減らしてみてほしい。自分との戦いだな。
リバース名物のMAXコーヒー片手に『カネモノプレイ※』に挑んでみてくれよな!
※カネにモノをいわせてクリアをめざすこと
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コメント一覧
すごく興味のある内容です。そしてとても納得できました。
高校生のころアーケードのクイズゲームにはまって、いろんなゲームをしましたが、なにせ小遣いがしれているので、数百円使って、序盤で終了、はるか遠いエンディングはどうなのだろうと、思い描くのみでした。
そんな中、最後までクリアしたのがクイズ名探偵ネオ&ジオとカプコンワールド(だったと思うのですが)、ストーリーが面白くてぜひ最後を見たいと、友達とやりこみました。お金と知恵を出し合い、つぎ込んだのはおそらく二千円以上、高校生には痛い出費でしたが、すごい達成感でした。
犬福は確かクリアしていないので、ぜひクリアしに、お金を吸い取られに行きたいと思います。
とても褒められたお金の使いかたじゃないですし、
親や大人の立場からすると怒りすら覚えるかもしれませんが、
人間、ときどきバカをやりたくなるものなので……。
あと、バカをやってないと、すぐにカチコチの人間になっちゃうってのが。
クイズゲームは端的ですが、誰でもすぐに遊べて(前提技術が少なくて)、
あっという間にゲームオーバーになるようなゲームをやると、
憑き物が落ちるような晴々した気分になるんですよね〜。
自分はこいつをエンディングまでやったんだ!っていう自信みたいなものもつきますし(笑)
犬福は初代も2も持っておりますので、ぜひぜひクリア、1コインクリアも目指して
突き進んでいただければ幸いです!
石山様のようなプレイヤーが複数おられますので、
この感じだと、今後クイズゲーがどんどん増えていくやもしれません……。