格ゲーの調整について思うこと

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目次

格闘ゲームはアクションゲームなのだよ

 

みんなが忘れていること。

いや、そもそもアーケードのアクションゲームというものを知らない世代もいよう。

格ゲーというジャンルが突如として湧いて出て、はじめから一本立ちしてきたような

イメージを抱いてはいまいか。

 

オヤカタは「格ゲーは格ゲー」という器に収まっていくことに不安と不満を感じるんだ。

アストラスーパースターズとかがいいってはなしじゃなくてな。

(このゲームは知らなくてもいいよ)

 

格ゲーは元々アクションゲームの発展系だったわけなんだ。

VSマリオとかドンキーコングの系譜。

もっとわかりやすくいえば、カプコンの魔界村。

主人公がいて、敵がいる。

そのおもしろさを追求していくとどうなるか、という過程で生まれたんだ。

たぶんだけどね。

 

ファイナルファイトのようなベルトスクロールアクションが出てきてさ。

ストリートファイター(2)になったわけだろう。

くにおくんが先駆だけど、カプコンのはなしをしてるから

89年のファイナルファイトを例に出したよ。

初代ストリートファイターは87年だもんね。スパルタンXは84年だっけ。

アイレム時代の西山さんが……長くなるからやめような。

キャラクターが荒唐無稽な動きをして、かっこよくって。

北斗のナントカやら、ドラゴンホニャララみたいな技を出す。

ゲームの進化そのものだったんだよね。

それまではグラフィックや音楽面で無理なことが

機械の進化でできるようになってきた。

自由度が増した結果、いろんな見せかたが可能になったんだ。

 

そうして生まれたのが、

動かして楽しく、かっこいい「アクションゲーム」の進化系

対戦格闘ゲームだったんだよね。

そのことを忘れてはいまいか、ってことなんだよ。

 

調整したらおもしろくなるの?

 

いまの時代、競技性って言葉が飛び交っているよね。

確かに、それは重要だろう。ゲーム(競技)として、正当に遊び尽くすには、

壊れた性能やキャラクターがいちゃダメだってはなしなんだろう。

そうなると、下方修正以外の手は取りづらい。

弱いキャラを強くすると、それはそれで問題が起きやすいから。

調整となると、弱くする、自由度を下げる、火力を下げるってはなしになる。

 

それって、アクションゲームとしておもしろいワケ?

シューティングでもゲームの難易度を上げようとすると、もっとも手っ取り早いのは

敵を固くするか、自機を弱くする下方修正になるんだけど、

……もうわかるよね。

そうなったらシューティングの爽快感は死ぬ

一騎当千感はなくなっちゃうわけだ。

 

空を自由に飛び回って、ボコスコぶん殴って勝ち!

みたいなゲームはバランス的にダメだから、

本物の空手の試合のようにしよう……。

ってなっていくとだな、チャタンヤラクーシャンクとかしか遊べなくなるぞ。

(このゲームもしらなくていいからね)

 

ぴょんぴょん飛んでジャンプで攻めるのはダメだから飛べないように、

飛び道具があまりに強いと台無しだから弱く、

画面端の連携が強いと一方的な試合になるから……

永久コンボ対策に強制割込みシステムを……

 

アクションゲームとしての楽しさがドンドンなくなっちまうよ。

 

みんなは格ゲーをどうしたいんだ?

せっかく自由なのに自由度を下げると、ますますつまらなくなるぞ。

調整なんてそういうことなんだよ。

調整するならアッパー方向じゃないとダメだ。

自由度を足さないとダメだ。

 

理由をつけてやらない人の意見を聞いたら、

満足していた人までやらなくなっちゃうんだから。

 

嫌われちゃうと思うけど、イイ顔をしたって仕方ないから書いちゃうね。

オヤカタはストZEROのオリコンが嫌で嫌でやらなかったけれど、

オヤカタの意見を聞いてオリコンをなくす(というか火力下げるなよ)と、

その自由度に惹かれた人はゲームをやらなくなっちゃうぞ。

するとどうだ。誰もストZERO触らなくなるだろう。

 

尖ってないとダメなんだよ。オリコンだとか、エクセルだとかが嫌いって人がいたら、

「そうですか。じゃあ火力は上げてすぐ終わるようにするんでどうですか?」

くらいまでの譲歩で十分。よりピーキーにならなきゃ。

「そもそも想定の客層じゃないよ」っていってもらってもいいくらいなんだ。

 

オヤカタはオリコンは嫌だったけど、世間一般にもっと嫌がられた

スト3のブロッキングは大好きだった。

まあ、攻めじゃなく守りの共通システムは強いキャラをより強くするから、

大問題の仕組みではあるんだけどね。

これも尖っていたから好きになれた。

ガードじゃない防御で攻守交代(ヒューゴー使いだからできないけど)!

というのは着眼点が違って、自由度が増した気がしたもの。

アッパーな調整だよね。

できなかったことができるようになる。

そんな調整でなければ、いじくりまわす理由にはなんないよ。

 

 

下手にバランスさせようとすんなって!

 

オヤカタは長期の休止時期があるとはいえ、30年スト2をやってる。

それでいまだに「いまボタン押したけど、よかったんだろうか」って悩んでる。

30年やって最適化されてないんだよ。これは自由度の賜物だと思う。

ハッキリいって、スト2だって酷いバランスのゲームだ。

古いゲームだから自由度も低い。

本田で遊んでいると、ディージェイやガイル、Sケンがバンバン入ってくる。

でも、遊んでいられる。これは、プレイヤーが延々調整するからだ。

ゲームのプログラムじゃなく、自分自身を調整するからなんだよ。

 

それを、プログラムをいじって調整(下方修正)しちまうと、

人間様ががんばる理由がなくなるよな。

それで白けるって意見をよく目にするし、オヤカタも部分的にはそうだ。

 

そもそもプレイヤーがキャラ差を口にしたり、年中調整を求めたり、

開発者サイドが調整に躍起になったりするならだね、

同キャラ戦しかできないようにすればいいじゃんね?

1キャラしか使えないゲームにしてもいいし、

マッチングで同キャラしか起こらないようにしてもいい

それだけ人がいないとかいうのは聞かねえぞ。

みんなが大満足のフェアなゲームなんだから、

きっとバーチャ2のころのようになるはずだから!

さらには1ラウンド目と2ラウンド目で1Pと2P入れ替えてさ。

3ラウンド目の左右はコイントスとかでいいわけよ。

いまならすぐにできることだろうぜ。

ゲーム機が賢くなったんだから。

 

ほら、公平この上ないよな。

これでみんな満足だろう?

 

……本当に満足か?

数ヶ月での調整、必要か?

もう一度考えてみない?