初代ストリートファイターの話をするときに必ず出てくる技が出ない問題
必殺技出たことないんだけど
初代ストリートファイターは、大型筐体の感圧式ボタンで、赤と青のラバーがかかったボタンを「ぶん殴って」技を出すものだった。
え? 違うよ? って人は、後期に出た6ボタンテーブル筐体のものを想像しているのではなかろうか。
で、この初代は本当に技が出なかった。まあ、オヤカタは小学校低学年だったから、コマンドなんて出せるわけがないんだけども、中高生の人も異口同音にいっていた。
「やっぱ出ないぞ」
なんで出ないかっていうと、感圧式だからだ(ろう)。
まず、単純にタイミングが難しい。
プラスチックのボタンですらタイミングを逸してリバサ出せねえ!! っていってる人がいるスト2で、感圧式、しかもぶん殴るんだからタイミングが取れるはずがない。
でも、これだけでは理解不能なおかしさが色々あって、あるとき仮説を立てたんだよね。
それは、スト2からの逆算だった。
スト2は、大攻撃ボタンで必殺技を出そうとすると受付時間が短い(ような気がする)。
スト2は初代の仕様を引き継いでいるに違いない。
じゃあ、どうしてこんな受付時間の差を技ごとに設定しているのだろう?
……元々感圧式だったからじゃないか?
感圧式ってことは、どれくらいの重さがかかったかを判定しているはずだ。で、まさかあの2ボタンのなかにパンチングマシーンのような機械的な衝撃測定装置が入っているわけでもないだろう。しかし、それに類するものは入っているはず。
人間は体重計に乗ると、一瞬で体重を表示してくれるわけじゃない。デジタル式のものでも、0kgからジワジワ体重が加算されて、67kg(いまのオヤカタ)って出る。そのタイムラグがあるはずだ。
つまり、加算されなくなったところから攻撃の弱中強を判断しはじめる。判断時間は無限ではなくって、コマンドを入力しはじめてから一定時間内で判断を打ち切るはずだから、これはどんな加圧を行われても一緒だろう。とすると、弱はすぐに止まるから、受付時間の猶予がすごく多い。一方、強は加圧が止まるまで時間がかかるから猶予は短い。
この仮説が正しければ、スト2の技の受付時間が違っているのは初代の影響だし、初代ストリートファイターは「加圧しはじめ」たときにコマンドを判断しているのではなく、「加圧し終わった」ときに判断していると考えられる。
そういえば、押しっぱなしにしてからコマンドを入れ、ボタンを離したほうが出やすかった気がしないでもない。
スト2の仕様に残った「受付時間の差」「離し入力」から、初代ストリートファイターの技が出なさすぎる問題を考えてみたが、真実はどうなのだろう。
どつきまくられてもはやあの大型筐体はほぼ現存しないのだろうが、ああいうアホな遊びこそが豊かさの象徴だったように思う。
ビールケースに立って遊ばせてもらったっけ。
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